あざみ野経済研究所-Azamino Institute of Economic Research

あざみ野にて産業経済に関する研究を行なっています。

特急あずさで松本へ

松本に出張してきました。松本市は長野県で2番めの人口を持つ都市です。

東京からのアクセスに加えて、名古屋からのアクセスも悪くない場所です。

東京からのアクセスは、新宿からJR中央線の特急あずさ(2時間40-50分程度)、同じく新宿バスタから高速バス(3時間30分程度)でのアクセスが一般的でしょうか。

今回はあずさで行ったのですが、結構飛ばしているように感じました。(ちなみに調べると最高速は130km/h)

同じ長野県でも、長野駅長野市)は東京からの距離は松本より少しありますが、新幹線があるので鉄道だと1時間30分位、バスは松本と余り変わらず3時間40分程度かかります。

 

松本駅長野駅とどちらが便利にアクセスできるかと聞かれれば、新幹線で行ける長野ということになると思いますが、新幹線を整備するといわゆる「並行在来線問題」が起こります。

並行在来線問題というのは、整備新幹線ができると、多くの場合もともとそこを走っていた在来線がJRから分離され、第三セクターなどが運営することになっています。

 

需要が見込めればJRも分離しないようですので、なかなか収益の上がらないローカル線が地元の負担のもと運営されることになります。

長野駅に向かう北陸新幹線の場合、高崎駅から長野駅並行在来線となり、高崎駅から横川駅はJRが引き続き運営、横川駅から軽井沢駅廃線軽井沢駅から篠ノ井駅はJRから切り離され第三セクターしなの鉄道に、篠ノ井駅から長野駅は引き続きJRが運営となっています。

収益源であった大都市間移動は新幹線に取られてしまいますので、JRから切り離された第三セクターはきびしい運営となります。

 

新宿松本間に新幹線が整備されれば、長野からと同様に1時間30分程度で東京都心までアクセスできるようになるかもしれませんが、通勤圏以遠はJRから切り離されるのかもしれません。

そう考えると、何がなんでも新幹線を整備するよりは、在来線スピードアップを図ることも選択肢なのではないかと思います。

中央線は山間部で線形もよくないので、これ以上のスピードアップも簡単ではないのだろうと思いながら。